大林組は、大分自動車道の法面補修工事において、小松製作所(コマツ)の協力のもと、GX建設機械に認定された電動ミニショベルと充電用に可搬式の水素混焼発電機を設置し、建設現場での水素活用を実証した。8月9日に発表した。
コマツの電動ミニショベル「PC30E-6」と、コマツが開発し4月にコンセプト機を発表した水素混焼発電機を採用し、受電が難しい建設現場における電動化建機の運用を検証した。事前に大林組の西日本ロボティクスセンターで建設現場での運用を想定して検証したうえで同現場に導入し、土砂の積み込み作業に使用した。
水素混焼発電機は、排気量3.3Lのディーゼル発電機で、燃料の軽油に水素を最大40%混合させて発電できる。また、軽油の代わりに、廃食油など再生可能な原料から精製される水素化植物油(HVO燃料)を使用することで、さらにCO2排出量を削減できる。
実証期間は7月8日~7月19日。燃料には大林組が大分県九重町で地熱を利用して製造したグリーン水素を供給した。水素の混焼率40%で発電し、軽油のみ燃料とした場合と比較して充電時のCO2排出量を約40%削減できたという。大林組は、2024年度から計画的にGX建設機械を導入する計画で、実証実験の成果をGX建設機械の導入に活用していく。