ペロブスカイトの建材一体型、都内ビルの内窓で検証

YKK AP(東京都千代田区)は、ペロブスカイト太陽電池による建材一体型太陽光発電(BIPV)の普及に向け、実証に取り組む。臨海副都心青海地区の「テレコムセンタービル」に、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を装着した内窓を設置して検証し始めた。8月5日に発表した。

 実験ハウスやラボではなく、実際に使用されている既存オフィスビルに設置することで、こうした環境での制約をクリアしながら、BIPV仕様の内窓(以下、BIPV内窓)の設置・運用を検証する。1990年代ごろまで多くビルに採用されてきた熱線反射ガラス越しでの発電機能の確認、既存オフィスビルへのBIPV内窓の取り付け方法などを検討する。

 BIPV内窓は、内窓にフィルム型ペロブスカイト太陽電池付きの「フラップパネル」を装着する構造を採用した。フラップパネルとは小型で角度を変えられる機能を持つパネルを指し、内窓ガラスに太陽電池を直接貼らず、角度を付けて設置できる。複数のBIPV内窓を設置することで、方位違いや角度違いなどの発電データを取得する。

 テレコムセンタービル室内に、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を10枚(約1100×約300mmが9枚、約900×約300mmが1枚)と、比較用のフィルム型シリコン太陽電池を2枚(約1200×約600mmが2枚)の合計12枚を設置した。また期間内に2枚追加し、最終的には14枚を設置する予定。期間は8月5日〜2026年1月20日の予定。

 東京都港湾局、トウシバエネルギーシステムズ、関電工、東京テレポートセンターとの5者協定に基づく検証になる。東京都環境局による開発事業者向け支援事業「次世代型ソーラーセル社会実装推進事業」の助成を受けた。

 YKK APは、関電工との業務提携により、BIPVの開発に取り組んでいる。これまで秋葉原での実証実験ハウス(2024年7〜10月)、さっぽろ雪まつりでの実証実験ハウス(2025年2月)、羽田イノベーションシティ敷地内での実証実験ラボ(同年4月〜)、清水マリンビルでの導入実証(同年6月〜)に取り組んでいる。