東京センチュリーと月島機械は、埼玉県三郷市にある同県の下水処理場「中川水循環センター」で発生する消化ガス(バイオガス)を用いた発電事業を行う。11月2日、発電開始式を開催したと発表した。
「中川水循環センター消化ガス発電事業」は、埼玉県から事業用地の提供を受けて、消化ガス発電設備一式を設置。下水汚泥処理の過程で発生するメタンを主成分とする可燃性ガスであるバイオガスを購入して発電事業を行う。
出力は1996kWで、独MAN製のガスエンジン(499kW×4基)を採用した。年間発電量は一般家庭約2100世帯分に相当する約925万kWhの見込み。発電した電力は、固定価格買取制度(FIT)に基づき東京電力パワーグリッドに売電する。買取価格は39円/kWh。事業期間は2021年11月から2041年10月までの20年間の予定。
東京センチュリーは、国内外のパートナー企業との連携による「金融×サービス×事業」を融合したビジネスモデルを展開しており、有力パートナーとの協業を通じた再生可能エネルギー事業にも積極的に取り組んでいる。月島機械は、下水処理場における汚泥処理に強みを持ち、汚泥消化設備、ガス貯留設備および発電設備に豊富な実績を持つ。
両社は、2017年5月に業務提携契約を締結し、これまで複数の消化ガス発電事業を共同で事業化している。今回の中川水処理センター消化ガス発電事業では共同企業体を組成し、代表企業である東京センチュリーが発電事業を行う。月島機械は発電設備のEPC(設計・調達・施工)およびO&M(運営・保守)サービスを担当する。