三菱HCキャピタル、エネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)、北海道電力は8月6日、寒冷地におけるペロブスカイト太陽電池を活用した共同実証実験を同月から開始すると発表した。
ペロブスカイト太陽電池の実証実験や建物への導入は、東北地方の一部で設置例があるものの、関東から南西の地域が中心となっている。
国内のより広い地域や、海外に普及するためには、外気が低温であることが多い地域においても、利点と信頼性の両方を発揮できることが不可欠となる。
今回の共同実証実験ではまず、これまで検証された例が少ない低温環境下におけるペロブスカイト太陽電池の耐久性や発電特性を調べる。
8月~11月の間、北海道電力の恒温恒湿室においてマイナス約25℃という低温環境で検証する。
次に、11月~2026年10月の間、北海道電力の総合研究所の敷地内にある実験住宅において、窓と外壁にペロブスカイト太陽電池を設置して検証する。
実際の利用環境に近い状況で1年間のフィールド試験を実施し、積雪寒冷地に適応可能な施工・管理方法を開発する。
この取り組みを通じて寒冷地における発電特性の把握や施工方法のノウハウを獲得し、ペロブスカイト太陽電池の普及を後押しするとしている。
三菱HCキャピタルが今回の実証実験をとりまとめ、ペロブスカイト太陽電池と蓄電池を調達・保有する。経済性の分析も担当する。
ペロブスカイト太陽電池は、エネコートテクノロジーズが開発・製造する。北海道電力は、実証施設の提供や設置工事、試験データの取得・分析を担当する。